◆ 生産性の向上と失業:  nando ブログ

不況対策として「生産性向上を」という発想がある。「生産性が向上すれば、多くの生産ができるので、経済が成長する」と。(小泉・竹中・池田信夫などの主張。)

しかし、この発想は正しくない。なぜなら、好況と不況のときでは、事情が異なるからだ。つまり、好況のときには成立するが、不況のときには成立しないからだ。
・ 好況のときには、供給力の増大で、生産量が増える。
・ 不況のときには、需要の制約で、生産量が増えない。

では、不況のときには、生産量が増えないとしたら、どうなるか? 「失業」または「労働時間の短縮」が起こる。

「失業」という問題が起こったときの解決策は、こうだ。
・ 「不況の継続」を前提とするならば、「ワークシェアリング」(労働時間の短縮)で失業解消。
・ 「不況の継続」を否定するのならば、景気対策をする。こちらが本命。

結論を言えば、こうだ。
生産性の向上があったとき、失業は起こるか? 不況でなければ、起こらない。不況であれば、起こる。ただしそれは、解決可能である。解決策は、「ワークシェアリング」(労働時間の短縮)または「不況脱出」である。
・ ワークシェアリングの場合 …… 得るものは同じだが、労働時間は減る。
・ 景気回復の場合 …… 労働時間は減らないが、得るものが増える。
どちらにしても、好ましいことだ。その意味で、生産性の向上は、好ましいことだ。
ただし、不況期に、対策を誤ると、時短の効果が一部の人だけに集中して、その人が失業してしまう。これは対処を誤った場合に相当する。

 

 

生産性を向上しさえすれば生産量が増えるわけではない。
不況の場合は、生産性の向上が失業をもたらしてしまう。 

◆ TPP と空洞化:  nando ブログ

TPP に反対して、農業を保護すれば、農業では失業が発生しない。しかしその分、(円高によって)空洞化が進むので、輸出産業で失業が発生する。
 兼業農家は、副業としての農業を守られることで、年間 30万円程度の所得を失わずに済むだろう。しかしながら、本業としての工場労働者としての職を失い、年間 200~300万円程度の所得を失うだろう。しかも、その場合、所得補償はない。
( ※ 農業自由化の場合には、所得補償がある。国全体の利益が増えるので、農業自由化の場合には、所得補償をする資金が生じる。)

鎖国でもしないかぎり、グローバル化とはお付き合いしなければいけない。
病気でたとえるなら、解熱剤で熱を下げることはできるが、その薬は別にウィルスを退治してくれているわけではないので、ちゃんとした措置を取らなければ、熱は収まらない。

新卒時就職活動の失敗は挽回可能か?:日経ビジネスオンライン

このことは、たまたま卒業時が景気後退期に当たってしまうと、その世代にとっては就職活動が他の世代より不利になることを意味しています。

新卒時における就活の成否はその後どの程度影響を及ぼすでしょうか。景気が悪いと就職率が低下することからも解るように、同じ能力であっても、景気が良ければ正社員になれたはずが、景気が悪化したことにより正社員になれない確率が高まります。筆者らの共同研究によると、新卒時にマクロ経済情勢の悪化により正社員になれなかった場合、その影響はその後徐々に減衰していくものの、10年程度持続するという結果を得ました(図4)(※)

つまり、新卒時に正社員になれなかった人のマクロ経済情勢要因による影響は、10年間程度その人が正社員になることに対し不利に働くということです。

努力よりも運が大事な時代、という意味では、 
どんな家に生まれたかが、決定的にその人の人生を決定づけていた封建時代に近づいていっているのかもしれない。

新卒→終身雇用システムは破綻している。

色褪せる民主党 - Joe's Labo

雇用政策は民主党最大のネックであり、労働組合という余計な足枷を
もたない他党にとって、雇用は心おきなく使用可能な最大の武器である。

みんなの党はそれに気づいて(今のところ公務員限定ながら)積極的にこの武器を使い、
第三極と言われるまでに党勢を拡大した。
今さらながら、自民党もこの武器の破壊力に気づいたということだろう。

今回、自民党は消費税10%という数値を打ち出し、増税というタブーに踏み込んだ。
有権者の意識が財政危機という現実に追いつき、増税がタブーではなくなったということだ。
同様に、日本の凋落という現実に直面することで、「正社員の既得権」もタブーでは
なくなりつつあるのだろう。

選挙戦では「新規採用4割減による国家公務員人件費2割カット」なんてつついてみると
面白いんじゃないかな。
“第三の道”なるものの中身の無さがむき出しになるだろう。

 

 

参院選。
脱小沢に焦点を当てても、利するのは与党という結果になりかねない。
外側から、文句をつけてる野党より、 
内側で、ワルモノとインファイトしているように見える総理が評価されてしまうのが、
郵政選挙における小泉劇場だった。 

なので野党の戦略としては、政治とカネよりは、
雇用問題につっこんでいったほうが、民主党にダメージを与えやすい。

同意。

民主党政権で初の正しい経済政策 - 池田信夫 blog

この租税競争はどこまで行くだろうか。ゲーム理論で考えれば、答は明白だ。この競争は「囚人のジレンマ」なので、税率をゼロに限りなく近づけた国に世界中の企業が集中するのが唯一のナッシュ均衡(かつ支配戦略)であり、これを避けることはむずかしい。グローバル化の拡大にともなって「底辺への競争」は加速するだろう。各国がいかに租税条約でカルテルを守ろうとしても、競争の勝利者はケイマン諸島である。

OECDなどが、タックスヘイブンを「脱税の温床だ」として取り締まるのは筋違いである。フリードマンやブキャナンなど200人の経済学者が主張するように、法人税は不合理な二重課税で、企業の資産構成をゆがめて過剰債務の原因となる。税理論としては、法人税を廃止して所得税は個人に一元化することが望ましい。正しいのは、OECDではなくケイマン諸島なのだ。

法人税の弊害について、同意できることが2点。

・現実問題として、法人税は各国によるディスカウントセールを止めることが出来ない。東京都と埼玉県の税率の差が引っ越しのコストを上回れば、移動する人が現れる。企業も同じこと。企業でいえば大規模で高収益の企業ほど、早い段階で引っ越しを決断できる。結果として国内には収益力の悪い企業が残存するはめになり、その国の首を絞める。

・節税対策が企業の資産構成を歪めて過剰債務の原因になってしまう。たしかにこれはそうだろう。税金に取られるぐらいなら使ってしまえ、の矛先が適切な設備投資、賃金、配当に回ればいいんだけれど。

前者についていえば「中国やシンガポールの税制を変えることが出来るんなら、日本の法人税を上げることに多少なりとも意味が出てくるが……」みたいなことだろう。そんな要求、今の日本政府に出来るわけがないのだから、法人税を上げることはデメリットがメリットを上回る状態になる、ということ。

ITAKURA’s EYE 「ナンセンス政策案」 - 板倉雄一郎事務所

内部留保に対する課税が行われた場合に考えられる経営者の行動は・・・

1、投資家への還元

現金としての内部留保が潤沢にある企業の場合には・・・

配当可能利益があれば、配当性向を高めることによって株主への配分がされるでしょう。
配当可能利益があろうが無かろうが、経営者が自社株が「割安だ」と判断すれば、自社株買いによる株主への還元がされるでしょう。

このことは、内部留保課税がされれば、株主からこういった圧力がかかることになるのは明らかです。

2、有利子負債の返済

有利子負債があり、且つ、純有利子負債が総有利子負債にくらべ小さい企業(=つまり、有利子負債があり、余剰現金が潤沢にある企業)の場合には・・・

金利を支払った上に内部留保に課税されるなんてバカバカしいことをするぐらいなら、最適DE比率を維持できず資本コストが多少上昇しても、有利子負債を返済することになるでしょう。

このことは、経済全体を縮小均衡させる結果になり、雇用確保とは全く逆の方向に進むことになるでしょう。

3、さよならジャパン

これ、説明する必要はありませんよね(笑)

国内の雇用が失われるのは火を見るより明らかです。

内部留保に課税しようとすれば、返って労働者への配分が減ったり、日本から雇用が失われる。

同じものが安く買える店があれば、安い店が繁盛する。
税金を安い国に納めたい気持ちも同じこと。

まあ、税金の心配とかしたことのない人が総理大臣なんだから、
そんな気持ちを理解できないのも、当然と言えば当然の話なんだろか。