バークレイズ・キャピタルの予測によれば、2017年頃までには日本の民間部門の資金余剰――現在は、これが公的部門の資金不足を埋めている――がほぼゼロになるという。人口の高齢化に伴って貯蓄が取り崩されるうえ、労働人口における30~44歳の世代(貯蓄性向が最も高い年齢層)の割合が低下するからだ。
経常収支が赤字になれば、日本は外国の資金を呼び込もうとするだろう(中国の皆さん、こんにちは)。すると、国債間の金利裁定が始まる。
現在の10年物米国債の利回りは日本国債のほぼ3倍に達しており、全く勝負になっていない。従って日本政府としては、日本国債の実質利回りが相対的に見て十分に魅力のある水準になることを望むしかなくなる。
だが、利払い負担が増えれば、政府の収支は一気に悪化する。
国債利回り上昇=国債価格の下落、となる。
これの悪影響が単に政府債務の増大だけで済めばよいが、
おそらくは、国債を大量保有している金融機関のバランスシートが問題視され、
金融危機が先行するカタチでクライシスが起こる。
そうなると政府は自身の債務返済と、
銀行の救済の両方に税金を使わなければならなくなり、
IMFが指導するような、緊縮財政による財政健全化など夢の話となる。
ユーロ圏では、その悪夢が現実化しつつあるが、
日本はどうなるのだろうか?
財務省は増税でつじつまを合わせる気でいるのかもしれないが、
それは無理な話だろう。