国家破綻のナビゲーター - Eiichiroh(ゲストブロガー) - Market Hack(外国株ひろば Version 2.0)

簡単に言うと、ヘッジファンドはまず、倒産危機が噂される企業のCDSを意図的に吊り上げ、倒産不安をあおる。その上で、株式市場で空売りを仕掛け、利益を得るという手口だ。 国際ジャーナリストの田中宇氏によると、リーマンだけでなくベアースターンズもこの手口の餌食になったと、2008年にWSJが指摘しているとの事。
仮にヘッジファンドがソブリンCDS、国債マーケットに参加しているとなると、今現在の欧州のCDSの高騰を見る限り、リーマン等の企業レベルで起こった事が、国家レベルで行われようとしている事になる。ソブリンCDSを吊り上げデフォルト不安を演出し、国債市場で空売りを仕掛けるという訳だ。ヘッジファンドが国家破綻を導くという、ショッキングなモラルハザード。

ギリシャに対する不安が緩んだ途端に、イギリスポンドが急落したりするのを見ると、
ヨーロッパに対する売りトレードを成功させるために、
アレがダメならコレ、と爆弾を投げ込んでいる人たちがいるような気にはなってしまう。

アゴラ : 「預金課税」についてのQ&A - 磯崎 哲也

デフレ環境下で預金には実質的な利得が発生しているので、それに対して課税を行う。

日銀の国債引き受けとは、まったく方向性の逆なデフレ対策。

なるほどと思ったポイントは以下に。

  • 銀行の金余りを解消させるための預金課税
    • 銀行の金余りを解消させることで、デフレ退治の土台を作る
    • 金余りが解消するレベルまで税率をアップさせていく
  • 預金だけに課税するのは、そのお金を消費なり、株や債券などの投資に振り向けて欲しいから
    • 消費や投資、どっちでも経済に対するプラス効果がある
    • 現状、預金は投資に回らないのでプラス効果がない
  • 預金課税は資産課税なので、消費税増税「よりは」弱者に優しい
    • 預金から減るのと、サイフから減る、の差でしかない

「所得税、消費税増税と預金課税のどっちがいいか?」という選択肢はあってもいいかもしれない。

後者の場合、特例をのぞいて預金1円からでも課税、みたいな感じにしないと「口座分散で租税回避」みたいな裏技が使えちゃうんじゃないだろか、と思ったりはする。

ただ、0に近い利回りでも「株より預金」を選んでいる国民性を考えると、
結局はMRFや国債などの、元本保証に近い金融商品が売れるだけの話かもしんない。

牛さん熊さんブログ : 「日銀頼みのデフレ対応のリスク」

政府の発行した国債を日銀が直接引き受けるのは、財政法の第五条にもあるように禁じられている。「すべて公債の発行については日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない」とある。これは戦前の日銀の国債引受が戦費調達等により財政支出の無制限な膨張につながり戦後のハイパーインフレを導いたことが教訓となっている。ニ・ニ六事件では日銀の国債引受を実行しながら、それに歯止を掛けようとした高橋是清蔵相が暗殺された。日銀による国債の直接引き受けはまさに「禁じ手」なのである。

国債の買い入れに対する日銀のトラウマ。

ビジネス百科 | 景気対策のウルトラC?無利子非課税国債とは|企業・個人のお客様|税理士・会計事務所をお探しなら、ゆびすいへ

「無利子非課税国債」なるものを発行するというものです。
現在検討されている「無利子非課税国債」とは、本来つくはずの利息が全くつかない、その変わりにその国債に対しての相続税を非課税にしますよ、というものです。相続税の最高税率は現在50%ですので、例えば2億円でこの国債を買うことで、相続税が最大1億円減額される計算になります。

この手の政策に対する反論として「金持ち優遇」という論旨があるが、

現在すでに日本の相続税は、課税対象が5%程度の緩い税になっているので、
この手の政策を、選挙対策的に繰り出す動機は政府側にはないだろう。
また、これは将来の税収の先食いなので、財務省的にも相続税を素直に強化するほうがいいはず。

で、ありながら、こういう政策が出るのは、
「将来の相続税収を待っていられない」という、お財布事情が影響しているのだろう。

むりくり、ポジティブに考えれば、

「あなたが持っていてもどうせ使わないんだから、国が代わりに使ってあげますよ」

ということで、景気回復のプラスに寄与する……のかもしれないが、 
私は基本的に「民間よりも政府のほうが賢い」とは思っていないので、
効率の悪い無駄使いに終わるんじゃないかと考えてしまう。

アゴラ : もう「危機モード」は卒業しよう - 池田信夫

日本の銀行は資金過剰で融資先がなく、国債を買っている。こんな状態で日銀が銀行の保有する国債を買っても、資金がさらにダブつくだけで、マネーストックが増えるはずがない。日本経済のボトルネックは資金供給ではなく、資金需要すなわち投資の不足なのです。

これをマクロ経済学で、自然利子率がマイナスになっているといいます。自然利子率とは実体経済の均衡する金利水準で、通常はプラスですが、資金供給が需要を大きく上回るとマイナスになります。名目金利はゼロ以下にならないので(マイナスの)自然率より高くなり、意図せざる金融引き締めが行なわれます。これを避けるためにインフレを起こして実質金利をマイナスにしようというのがリフレですが、これは前にみたように、理論的にも実証的にも現実性がない。

それより大事なのは、自然利子率がマイナスになっている異常な状態を是正することで、それには投資を増やすしかない。今回のアメリカの金融危機でも、在来型の財政政策を主張したのはクルーグマンぐらいで、他の(主流の)マクロ経済学者は減税を提言しました。この場合の減税は「有効需要」を追加する一時的な減税ではなく、インセンティブを変える投資減税や法人税の減税です。

池田さんがリフレを否定する理由が、ちょっとずつ分かってきた。

  • 日銀が国債を買って銀行にお金を流さずとも、日本の銀行はお金が余っている
  • 日本国内に投資先がない状態が続くかぎり、余ったお金は国外に投資されるだけ
    • 円安→インフレ圧力、とは言えるかもしれない 
  • 1)投資に対する動機を高める、2)銀行の資金不足にする、3)国債買い取り、の順。
    • リフレ派はこの順番が逆になっている

資金需要のない状態で金融緩和を行うと、いわゆる円キャリートレードが発生する。
日本国内でお金の使い道がないので、海外で投資を行うわけだ。
前回はサブプライムだったが、今回は新興国バブルになるだろうか。
よその国の経済が復活することで、日本は輸出で潤うという構図。

池田氏はそんな遠回りの政策より、内需を復活させる政策に力を注ぐべきだ、という意見。

リフレ政策への賛否はさておいて、
リフレ政策をすれば日本経済の病は解消できる、という言説に対しては距離を置きたい。

老人支配の構造 - 池田信夫 blog

この背景には、賃金コストを下げたい経営者と正社員の既得権を守りたい労働組合の結託があるので、前者を代弁する自民党も後者を代弁する民主党も、この不公平を隠して「構造改革が格差を拡大した」などと宣伝する。「コンクリートから人へ」というのは目くらましで、公共事業もバラマキ福祉も、現在世代の消費のコストを将来世代に転嫁する点では変わりない。それは国債が課税の延期であるということがわかりにくい財政錯覚を利用して、老人の既得権を丸ごと守る戦術である。

双方とも「小泉改革批判を目くらましにして既得権を維持しようとしている」という見立てには同意。

GM,JAL、AIG化するギリシャ 厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)/ウェブリブログ

実はユーロ加盟国の破綻のシステミックリスクは、心理的なものをのぞけば、リーマンなどよりははるかに小さいのかもしれません。国家のデフォルトというのはアルゼンチンなどこれまでもあちこちで起きていますが、国家という主体であることと決済システムそのものがフリーズするような問題になるかどうかとは別問題です。むしろリーマンなどの巨大金融機関が抱えるリスクのほうが大きいでしょう。

むしろ、問題はユーロの一カ国が破綻したという一種の評判リスクでしょう。たしかに、このことは(私も含め)ユーロという仕組みが安全弁となると考えていた人々には衝撃かもしれません。しかし、一方で仕組みを守るための犠牲ということもありえると思います。今の状況をほうっておいてモラルハザードを拡散させて信頼性をいっそう低下させるよりは、ギリシャには気の毒ですがギリシャに「逝ってよし」ということで規律と仕組みを守るというチョイスはありかもしれないと思い始めています。同時に、ギリシャのデリバティブ取引を破綻債権化させて、ポジションを持っている人々を懲らしめる、という発想もでるかもしれない。そういうムードがほかのユーロ主要国の国民において支配的になったら、そこは民主主義のもとですから、結果としてそれを抑えられるのかどうか?

ギリシャをGMやJALだと考えると、ユーロ圏の国民はギリシャ救済よりも破綻処理を支持するのでは、という可能性。

  • 国家のデフォルトというのはアルゼンチンなど過去にあること。リーマンのような巨大金融機関のかかえるリスクのほうが実は大きい
  • ユーロにしてみれば、ギリシャを破綻させて規律と仕組みを守るという選択もある

たしかに。

流動性の罠 - Wikipedia

景気後退に際して、金融緩和を行うと利子率が低下することで民間投資や消費が増加する。しかし、投資の利子率弾力性が低下すると金融緩和の効果が低下する。そのときに利子率を下げ続け、一定水準以下になると、流動性の罠が発生する。

利子率(名目金利)は0以下にならないため、この時点ではすでに通常の金融緩和は限界に達している。民間投資を喚起することもできなくなるためである。また金利が著しく低いため、債券の代わりに貨幣で保有することのコストがゼロとなり、債券貨幣の間に選好のトレードオフが発生せず、投機的動機に基づく貨幣需要が貨幣供給に応じて無限に増大する。

マネーサプライをいくら増やしても、民間投資や消費に火がつかないため、通常の金融政策は効力を喪失する。反面、クラウディングアウトの効果はゼロとなり、財政政策は完全に有効となる。

金利ゼロ制約ってのはこれのことかな。

流動性の罠が発生しているうちは、マネーサプライの増大(=量的緩和)による物価対策は失敗しやすい。
そうなると他の手段で民間投資を回復させないといけない。

日銀は為替介入に消極的なので、通貨安政策による物価高誘導も封じ手。

小泉時代の景気回復はつまるところ世界景気の改善=輸出増大だったわけだけれど……。

勝間和代氏の落第答案 - 池田信夫 blog

問題は日銀がいくらマネタリーベースを増やしたかではなく、民間に流通するマネーストックがいくら増えるかである。

基本的なことだが、マネーストック=マネタリーベース×貨幣乗数である。日銀の発行した通貨が民間で3回使われると、マネーストックはマネタリーベースの3倍になるわけだ。他方、資金需要がなくて民間で金が使われないと、マネタリーベースを増やしてもマネーストックは増えない。事実、前の記事でも紹介したように、日銀が激しく量的緩和(マネタリーベースの増加)を行なった2001~6年にも、マネーストック(図ではマネーサプライ)はほとんど増えなかった。

 


ゼロ金利のもとでは民間企業の資金需要が飽和しているので、それ以上マネタリーベースを増やしても、銀行の日銀口座で「ブタ積み」になり、マネーストックは増えないのだ。勝間氏が手本として推奨しているようにイングランド銀行も量的緩和を行なったが、マネーストックは逆に減少し、最近中止された。FRBもバランスシートを2倍にしたが、デフレ傾向は止まらなかった。資金需要がないため、貨幣乗数が急落して1を下回ったからだ。

 


同様の事態は、欧米諸国で一様に観測されており、量的緩和を再開した日本でも銀行貸し出しは減った。ここ1年半に世界で大量に供給された資金は、金融システムの安定化には意味があったが、狭義の金融政策としての効果は疑わしい、というのがIMFの総括である。

リーマンショック以降の流れは、

金利のゼロ制約が発動している状態=民間の資金需要が飽和=中央銀行がお金をバラまいても誰も借りてくれない=お金は市中銀行にジャブつくだけ=投機に流れる=過剰流動性相場

と、言い換えることが出来るのかも?

それはさておき池田氏の論旨は「今の日本経済においては量的緩和政策をしてもインフレを起こせる確率は低い」ということだと思うのだが、他に策がないなら、低くてもやってみたらいいんじゃないかと思うのだが、どうなんだろ?
現時点で、日銀が量的緩和をすることのデメリットが、自分にはまだ理解できない。

幹事長辞任を! 反旗翻した野田、枝野両氏 民主内の権力闘争勃発 JBpress(日本ビジネスプレス)

小沢が幹事長ポストに居座り続ければ、民主党は否応なく支持率を落とし、今夏の参院選は不利になる可能性が高い。少なくとも、自民党は小沢の幹事長続投を歓迎している。

今回の問題を、政治家全体の問題としてではなく「小沢さんや鳩山さん、個人の腐敗」として扱いたがっているという意味では、与野党ともに本音が一致している。

けれども、自民党がそういう攻め方をしているかぎり、
民主党は、小沢氏、鳩山氏のクビを落とすことで「はい、自浄しました」といって参院選に飛び込むことが出来る。

2009年は小沢氏は党代表を辞して衆院選に突入し、民主党は勝利した。
今回もその作戦を使ってこないとは限らない。
強いて言えば、両氏が首相、幹事長の椅子にかじりついてくれれば、その作戦を封じることが出来るが、はたしてどうだろうか?

鳩山氏は細川護煕元首相に近いイメージがあり、
民主党の未来のため、とかならあっさり職を辞する感じもし。
小沢氏にいたっては、グラウンドの外からシュートを決められるだけの力を持っているので、幹事長を辞めて選挙対策本部長になってもいいし、無ポストになろうと、あんまり変わらない気がしている。

国民の民主党に対する嫌悪感は、看板の付け替えで払拭できるレベルかもしれないのに対し、自民党に対する嫌悪感は、自民党という屋台そのものから生じている。この違いは大きい。

自民党、ここは敵失を歓迎するだけではなく、戦える政策を準備しておくべきところ。