菅直人首相「第三の道」政策では経済成長も円安もムリ 「増税すると景気がよくなる」を検証する | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]

この第三の道こそが、菅政権のキーワードである。そして、その発言の知恵袋とされているのが、2月26日付けで内閣府参与に就任した小野善康大阪大学教授だ。

小野教授の経済理論は、精緻な数学モデルもあり、その内容がなかなか論争的なこともあって、経済学者の間では一部にファンもいる。しかし、テクニカルな細部を除くと、金融政策を使わずに、財政一本槍のオーソドックスなケインズ・タイプとさほどかわらない。

菅氏のいう「増税しても使い方を間違わなければ景気は良くなる」という話は、ケインズ・タイプの「均衡乗数」(増税して公共投資をしても経済効果がある)が背景だ。

ところが、これには、政府が国民より賢いという前提がある。その点を菅総理は「おカネの使い方を間違わなければ」という条件をつけている。これが言うは易く行うは難しの典型だ。

しかも政府が賢いという前提は、霞ヶ関主導の統治と整合的であるので、官僚は小野教授の話を理論としては受け入れやすい。

もっとも現実はそんなに甘くない。

霞ヶ関の言う通りに公共投資をして、日本経済が復活するのなら、
自民党がとっくに実現させている。

以前に、菅さんは財務省に調教されたんじゃないかと冗談を書いたが、本当にそんな印象だ。